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アレルギー、肥満に注意=援協こども検診に109人

2006年11月1日付け

 サンパウロ日伯援護協会(酒井清一会長)主催の十五歳以下向けの児童無料検診が二十一日、同診療所で行われた。十月の「こどもの日」にちなんで毎年開催されているもので、この日だけで約百九人の子ども達が検診を受けた。
 診療所は朝早くから家族に連れられて参加した児童たちで一杯。日伯友好病院の四人の医師が応援に駆けつけるなどして、終日スムーズに検診がおこなわれた。
 検診内容は身長、体重測定、小児科、眼科、皮膚科、耳鼻科、泌尿器科、歯科等専門医による総合的なもの。栄養状態に問題のある子どもの家族には、栄養士による食事指導がなされた。
 同会の川守田一省広報渉外室長の報告によれば、各科の診察は発達具合の検査や病気の早期発見などを重視し、一人ひとりに十分な時間をかけたもので、家族に大好評だった。
 診察を担当した小児科の荒堀幸子医師は今回の検診で子ども達に大きく二つの傾向が見られたという。一つは、鼻炎の子どもが多いことで、アレルギーや公害が原因と指摘。「生活環境に注意し、アレルギー性の原因を含む食べ物を減らすことが重要」とアドバイスする。
 二つ目は、血圧が高く、肥満の子どもが多かった点。「高コレステロールの加工肉類やスナック菓子、糖分、塩分を減らし、野菜、果物を多く摂り、運動をしっかりすること」と指導した。
 川守田さんは「家族五人で月に二十キロの砂糖を使う家庭が現在、栄養士から指導を受けています。糖分の過剰摂取は、糖尿病の原因となるのでなるべく減らすよう心がけましょう」と注意を促している。
 またこの日は、付き添いの母親や祖母を対象に、無料の骨密度検査もあり盛況だった。

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