ホーム | コラム | 樹海 | コラム 樹海

コラム 樹海

2006年12月1日付け

 サンパウロ大学の「都市建築」「芸術・報道」両学部は、街に落ちている廃品のリサイクルも研究分野の一つにしている。「デザイン」「意匠」への活用だ。その成果は、担当教授が国際建築フォーラムで発表するなど、日本でも知られているようだ▼廃品は、役割がなくなったとされ、捨てられた日用品、主として路上生活者が集めてきたものを使うという▼学部の学生は、意外にも?日系が多いと聞いた。初期移民の一世たちは、ブラジル社会において、自身の力が不足して及ばないところで苦労した。ブラジルで生まれたこどもたち二世を、極力「弁護士」や「医者」になるよう仕向けたという話は、まじめな顔で語られたものだ。それはもはや伝説なのか、と思う▼三世や四世の代になると、高等教育を受ける子孫の進路は多岐にわたるだろう、との予測は当たったわけだ。子孫たちが自分たちの意思で選び、それを親が容認した結果である。早くいえば、職業としておカネになる、ならないは二義的である、とした進路の決め方である▼世の中、そんなに甘くはないぞ、といった見方がある中、大学で「芸術」を専攻する日系学生の増加は、移民百年の年月に相応しているともいえる▼廃品を美術品、新日用品にする、それを大学が研究する時代。学生たちの「作品」展示会が、来週早々、一日だけサンパウロ市内の屑屋組合の倉庫で行われる。指導教授は、作品を日本の会議に持ち込み、発表するそうだ。ブラジルの現状の公開でもある。(神)

image_print

こちらの記事もどうぞ

  • 《ブラジル》棉の価格が20%も高騰=衣類の値上がりや品不足は?2020年9月19日 《ブラジル》棉の価格が20%も高騰=衣類の値上がりや品不足は?  棉の国際価格が値上がりしている事やドル高の影響で、ブラジル国内の棉の価格が8月末時点で20%も高騰している。  ブラジルでは米やフェイジョン(豆)などの食料品が値上がりし、庶民の懐を直撃しているが、衣類の製造に不可欠な棉の値上がりは、被服費の高騰を招く可能性がある。 […]
  • 東西南北2020年9月19日 東西南北  18日、ブラジルのネットはなつかしい写真で溢れた。それはこの日が、ブラジルでのテレビ本放送70週年記念日だったからだ。1950年、今はなきトゥピー局が放送を開始したのが最初となる。日本のNHKが本放送をはじめたのが1953年2月1日なので、それよりも2年半近く早かったことにな […]
  • 共同通信、特派員が交代=小西さん帰国、中川さん着任2020年9月19日 共同通信、特派員が交代=小西さん帰国、中川さん着任  共同通信サンパウロ市局長の小西大輔さん(50、石川県出身)の帰国にあたり、後任の中川千歳さん(42、千葉県出身)と共に来社した。  新支局長の中川さんは2010年から11年はテヘラン支局、14年から17年のロサンゼルス支局を経て、サンパウロ支局は3回目の海外赴任。し […]
  • 《サンパウロ州》森林火災が昨年同期の倍を超す=保護される動物の数も増加2020年9月18日 《サンパウロ州》森林火災が昨年同期の倍を超す=保護される動物の数も増加  法定アマゾンやパンタナルでの森林火災ばかりが注目されがちだが、森林火災はサンパウロ州でも増えている。  国立宇宙研究所(Inpe)のデータによると、サンパウロ州では1月から9月15日までに4293件の森林火災が記録された。昨年同期の火災は2020件だから、今年の火災 […]
  • 《サンパウロ市》10月8日から課外授業を再開=正課授業は11月3日から=教育現場からの意見を尊重2020年9月18日 《サンパウロ市》10月8日から課外授業を再開=正課授業は11月3日から=教育現場からの意見を尊重  17日、ブルーノ・コーヴァス・サンパウロ市市長が、サンパウロ市の学校での対面授業再開に関する会見を開いた。当初予定していた10月7日からは課外授業のみを再開し、正式な授業(正課授業)の再開は11月からとした。17日付現地紙、サイトが報じている。  ブラジルでは新型コ […]