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アチバイア球史輝く=60年の年月のなかではじめて=野球とソフトボール=6つの全伯制覇=200人集まり祝賀会

2006年12月16日付け

 野球部とソフトボール部が今年、六つの全伯選手権大会を制覇したアチバイア日伯文化体育協会(辻修平会長)は去る十一月二十二日夜、同会本部で記念祝賀会を盛大に開いた。
 選手や父兄、文協役員など二百人以上が参加。ベット・トリッコリ同市市長や副市長ほか、サンパウロ市からブラジル野球連盟の大塚ジョルジ会長、サンパウロ野球連盟の沢里オリビオ会長らも祝いに駆けつけた。
 優勝の座を獲得したのはソフトボール部の「第四回クラブ対抗インファンチル、ジュニオール」「第十六回全伯インファンチル」「第十八回全伯ジュニオール」、野球部の「第四十八回全伯ジュベニール」「第六十回全伯アダルト」。
 大塚会長は両部の快挙に触れて「地方の文協にとっては六十年の球史でも初。その成績がいかに優れ、希有のものであるか」と賞賛。選手や監督、父兄や文協関係者の貢献を称えた。
 「諸君よくがんばった。よくやった。おめでとう!ありがとう!」と熱いメッセージを送った辻会長は、この日のために特別につくった文協贈呈の優勝記念メダルを、各チームの監督を通じて選手一人ひとりに贈った。
 同野球部は日本のプロ野球チームの楽天イーグルスを今年十月に引退し、現在、読売巨人軍の二軍投手コーチ補佐に就任している玉木エンリッケ氏が育ったことで有名。今回の偉業は同氏が少青年時代に活躍した一九八〇年代以来となった。
 同文協の吉田治美事務局長によれば、両部の活躍は辻会長や山路マリオ野球部部長の長年の指導が実を結んだものであるが、地坂マリオ、秋山勇、小野ロベルト、平中アレシャンドレなどの若手指導者の成長も大きい。
 一九九九年に結成されたソフトボール部は、一昨年から昨年までJICA(国際協力機構)の青年ボランティアとして派遣された安部司氏によって、技術面で格段に向上にした。
 この他にも両部は現在、現市議会議員の小野敬雄氏の活動によって得た同市のスポーツ振興助成金などの資金的な援助を受けるなど、充実した支援体制が整っている、
 同市ではスポーツ以外にも次世代への日本文化の普及に力をいれている。同会の「アチバイア川筋清流太鼓」は昨年、第一回全伯太鼓選手権を制し、今年三月に長野県で開催された全日本大会へ特別に招待されたほか、日本語教師六人で運営し、生徒数八十五人が通う日本語学校なども精力的な活動を展開している。
 また同地はサンパウロ市近郊の花卉生産地域として発展。毎年九月におこなわれる「花とイチゴ祭り」は今年、開催期間中に約七万人が会場に訪れるなど、大きな人気を博した。

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