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浜松・女子高生ひき逃げ事件―――初めての代理処罰裁判へ=1月にも起訴手続き開始か

2006年12月28日付け

 【既報関連】帰伯逃亡デカセギ問題で、初めての代理処罰に向けた裁判手続きが一月にも始まる見通しであることが、静岡新聞の取材で明らかになった。
 九九年七月に浜松市内で女子高生だった落合真弓さんがひき逃げされて死亡した事件で、サンパウロ市に逃亡している日系人ミルトン・ノボル・ヒガキ容疑者の容疑を立証する証拠書類が今月、日本から届いたのは昨日報じたとおり。この件に関し、ニッケイ新聞がサンパウロ州検察局に問い合わせたところ、「一月十五日から書類審査をすすめ、起訴手続きに入る予定」とEメールで回答した。
 サンパウロ州検察局検事総長補佐官、アルナウド・オセピアン・ジュニオール検事によれば、今件を直接担当する予定のマリオ・ルイス・サフーボ検事は一月十五日まで長期休暇中で、復帰後に、日本でポ語に翻訳された今件の証拠書類などに目を通し、起訴手続きを始めるという。
 ヒガキ容疑者の捜査は、サンパウロ市第十六警察署署長により、〇一年から始められていた。当時、関連書類はサンパウロ市にあるジャバクアラ地域裁判所犯罪法廷の正検事のもとへ送られ、日本からのポ語に翻訳した証拠書類が届くのを待っていた。
 この二十日に翻訳書類が到着したのをうけ、第十六署と共に、一月十五日までのサフーボ検事の長期休暇が終わるのを待って、書類を審査し、起訴手続きを始めるという。
 ブラジル道路交通法の第三百二条単項三によれば、二年八カ月から六年の実刑判決を受ける可能性がある。
 裁判中は身柄の拘束をされず、実刑でも無罪でも、上告することができるという。

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