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イタクアに多大な貢献=体育館に「中原田」と命名

2007年2月3日付け

 地域の発展に貢献した移民に敬意を表する――。中原田スミヨシ氏(一九八八年死去、享年七十四)。一九三〇年に来伯して以降、イタクアケセツーバの発展に大きく貢献した。学校建設に従事して教育、スポーツの分野にも尽力。同市は、同氏の様々な活躍を称え、「スミヨシ・ナカハラダ市立体育館」を開館している。近代的な設備を備えた体育館は、これから市民の活動の拠点の一つになる。
 「向こう気の強い人で、会の運営についてもやり手だった」と、中原田さんの元で働いてきた元ブラジル相撲連盟会長の赤木政敏さんは故人を振り返った。
 入植後、養鶏や野菜の流通に携わりながら、レンガ会社をはじめ、学校建設に従事。校舎の管理や他地域からの教師の誘致も行った。スポーツ活動を奨励し、柔道武道館を建設。五八年には自分の土地に柔道学校を開いている。後年にはパウリスタ相撲連盟の会長も務めた。
 イタクアケセツーバ農事文化協会の会館、運動場のために土地を寄付し、日本文化、スポーツ、日本語の普及にも力を注いでいた。
 昨年十二月に行われた体育館のイナウグラソンには、アルマンド・タバレス・フィーリョ同市長はじめ、体育館がいっぱいになるほど多くの市民が訪れた。
 軍警の音楽隊が国歌を演奏し、国旗、市旗を掲揚。市長は、中原田さんを「イタクアに貢献した人」と話し、経歴を紹介した。体育館の正面には花が植えられて、市の管理により庭が作られる。周辺は運動場となる見込みだ。

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