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大耳小耳

2007年2月3日付け

 百周年予算の中で疑問を感じる一つは、海上自衛隊・東京音楽隊招聘に約三十一万(約三千七百万円)ドルか。当初は日本側全額負担という話であったのが、いつの間にかブラジル側で八割程度負担することになっていたとか。各地で演奏会をする計画らしいが、来たい人が払ってくるか、見たい人が払って来てもらうのが筋では。いずれにして協会が費用を負担して主催すべき事業か疑問だ。予算案には、まだまだ議論の分かれる項目があるようだ。
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 県連代表者会議の席上、突然浮上した「県連会館」構想。高野芳久会長時代に出た「県連センター」構想を彷彿とさせるアイデアだ。もっとも、副会長の一人が「夢ですよ」というように、現時点では構想に過ぎない様子。資金的な裏付けもない。会議の出席者からもこれといった意見は聞かれなかった。一方この日の会議では、かつてのセンター構想に関わった中沢宮城会長が発言を求め、東京在住の天野鉄人氏が所有、先日建物が一部崩壊した土地に将来日系団体が入るセンターを建設する案を再び提案する場面も。これに対してもこれといった意見は出なかったが。
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 先月サンパウロ市で開かれた農協活性化セミナーに初めて参加したアルゼンチンの日系農協。野菜、果樹、切花などの十三の研究会をまとめた協議会で、年に二回、生産物の品評会を行ってきている。日系野菜農家の最盛期は一九三五年から五〇年で、当時は三百家族いたが、七〇年代には七十家族になったという。花卉産業を営む玉置昭雄同会相談役は「(農協盛り上げには)施設の近代化や新技術の導入よりも、日系人の団結が必要なのでは」と張り切っていた。

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