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大耳小耳

2007年2月20日付け

 共栄日本語学校の生徒が待ち望んでいた「風の中の子供たち」が完成し、十五日に発行された。過酷な開拓時代、経済不況の中、種の植付けから収穫までの心配や喜びを家族と分かち合う農家の子供たちの姿や、デカセギに行った両親を待つ子供たちの心境が綴られた一冊。言わば、共栄移住地の移民史だ。「間に合わないかと思った」と自費出版した城田さんはほっと胸を撫で下ろす。十八日の入植祭で集まった生徒に配ろうと予定。ぎりぎり間に合った結果となった。発行数は全部で三百冊。当日集まった生徒の手に無事渡った。
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 学校創立以来、ブラジル移住を推進していた静岡県の磐田農業高校は一昨年、「ブラジル生徒派遣交流事業」として初めて学生二人をブラジルに派遣した。この派遣団には、同校のOBら九人が参加、ブラジルに移住した旧友と、久々の再会を楽しむ場面もあったという。来年も同校の生徒が研修に訪れる予定とのこと。若い世代にブラジルを知ってもらういい機会。「同窓生もいいけど、二人と言わずにもっと生徒が来てくれたら」と県人会関係者の声。

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