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コラム 樹海

2007年3月3日付け

 多民族社会のブラジルは多彩な文化を誇る。鮨がブームになり、ラザ―ニャやスパゲティも旨いしバカリョア―ダは天下一品。文協が主催する民族舞踊大会はヨ―ロッパ諸国を始めとしそれぞれが伝統的な踊りを披露し喝采を浴びる。日本の草履がこの国では「シネロ」となって今や大流行。欧米や日本にも輸出され人気が高いのだそうな▼日本移民もいろんなものを持ち込んでいる。戦前組の移民は、仕事が終ってから汗を流すのにと風呂桶を持参した武士(もののふ)もいて―確か移民史料館で現物を保管している。勿論、着物もだし日本人が発明したリヤカーを運んできた人もいる。だが、きょう3月3日の雛飾りが移民と海を渡ったのは極めて少ないのではあるまいか▼平安時代に始まったとされる雛飾りは、貴族の子女らの遊びだったが、江戸になると武士や町人にも広がり飾つけも華やかになる。今は内裏さまを最上段にし三人官女、左大臣・右大臣、5人囃子などを飾る「七段飾り」を求める向きが多いらしいが、昔は天皇陛下と皇后さまとされる内裏飾りが普通であったし、七段や八段飾り(もあるらしい)を行う家庭は珍しかったに相違ない▼この雛飾りを日本館で公開するという。豪華に「七段飾り」と聞くが、二世や三世を軸にブラジン人が主催というのが嬉しい。だが、内裏さまの飾り方は京都と関東では左右が逆になる。明治天皇は常に左側に立ち皇后さまは右。ところが、大正天皇は右、皇后さまは左になり今に続く。さて3・4日にイビラプエラの日本館での公開は伝統派か近代派かである。    (遯)

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