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コラム 樹海

2007年3月13日付け

 中国の07年軍事予算が飛躍的な伸びを見せている。前年比約18%増の5兆2600億円であり、日本の防衛費を上回る規模である。もっとも、中国の軍事費は年々膨張しており、軍拡の路を歩んでいる。しかも、英国の國際戦略研究所や米国防省では、中国軍事費は予算の2倍から3倍の見方が強く、昨年も実際には14兆3000億円だったとしている▼この路線は中国の基本政策と見ていい。軍備の近代化を進め、取り分け海軍と空軍の整備を急いでいる。近く空母を建造するの報道や最新の原子力潜水艦を配備するの話もある。中国では「いかなる国家に対しても脅威にはならない」と語っているけれども、日本を始め周辺国にとっては、大いなる脅威である。既に多数の原爆を持ち、台湾向け弾道ミサイルは1000基に達し米国に達する大陸間弾道ミサイルも30基を超える軍事大国なのである▼昨年10月に北朝鮮が核実験を行い日本は大騒ぎになったが、軍事的脅威としては中国の方が遥かに大きい。北朝鮮の実験は失敗したの論もあるし、ミサイルも実用になるのかと疑問視する向きが多い。ところが、中国では宇宙衛星をミサイルで爆破するなど正確度は高いし、核兵器の威力も凄い。1昨年だったかに中国の原潜が日本領海に侵犯しているし、「脅威」が現実であることを忘れまい▼こうした軍事的な華やかさの裏には、年収が1万8000円で「とても食えない」と嘆く農民が山となるほどにいる。この所得格差の是正が大きな課題だろうが、それでも軍備増強に向かう不可思議な国―。隣の国の軍事大国化はやっぱり怖い。 (遯)

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