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会館の屋根改修が急務=栃木県人会=「やきそば」の収益充てる?

2007年6月7日付け

 栃木県人会(横田啓会長)は、去る五月二十七日、第十八回やきそば祭りを開催した。来場者六百人を数え、やきそば八百食を売って、多くの人でにぎわった。横田会長は「売り上げは皆が働いてくれたおかげ」と、笑顔で成功を喜びながら、「県人会では、アスベストを使用した屋根の改修工事が目下の急務となっている」と厳しい顔を見せた。同県人会は来年五十周年を迎える。
 県人会では、祭りの前日から三十五キロの餅を用意。百本ののり巻きに加え、おしるこ、天ぷら、ギョーザなど、婦人部が腕をふるった。婦人部長の真藤浩子さんは「栃木はかんぴょうの産地だから、のり巻きにはたくさんいれました」。モジから持ち込まれた新鮮な野菜を使い、今年から天ぷらにエビを加えるよう工夫した。
 「毎年来てます」と祭りを楽しむのは、高野晴男・武子さん夫妻。舞台上で披露される社交ダンスを眺めながら、温かいおしるこをすすっていた。
 横田会長は「他のイベントと重なったので(客は)少ないかと思いましたが、安心しました」。県人会では最近、知事に五十周年式典への来伯申請を行ったという。式典事業などの詳細は「まだ考えていない」というが、「今の問題は会館の屋根」と横田会長。
 昨年末に来伯した国会議員がアスベスト使用の屋根や給水タンクの危険性を指摘し、このほど市より改修許可が下りた。役員会で予算を見積もり、日本へ援助を申請する予定だ。
 「栃木は日本一赤字の少ない県。五十周年のプレゼントに屋根の改修をしてもらえないかと、お願いしてみる」。築十九年の会館。できるだけ少ない予算で実行に移したいと、役員らは展望を話した。

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