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ブラジル久光製薬=「毎日の疲れを癒やして」=SC日本病院にサロンパス1万枚

サロンパスを受け取る佐藤理事長(左)と平松社長

サロンパスを受け取る佐藤理事長(左)と平松社長

 「弊社および本社の企業理念『世界の人々のQOL(生活の質)向上を目指す』に則って、同じ日系であるサンタクルス日本病院の皆様に何か応援できることはないかと思い、主戦力製品をお贈りしたいと思います」――「サロンパス湿布」1万枚分をサンタクルス日本病院に寄付するに当たり、9月3日11時から同院別棟で譲渡式が行われ、ブラジル久光製薬社の平松太郎社長は挨拶でそう述べた。式には同社から平松社長含め5人、病院側は辻マルセロ院長など理事やマネージャーも参加した。


 平松社長は、パンデミックが予断を許さぬ状況であることを述べ「医療現場の最前線におられる皆様を私は尊敬しております」とし、「お仕事が終った後、寝る前、疲労部分にサロンパスを貼って疲れを取っていただき、そして明日の活力になれば幸いでございます」と挨拶を終えた。
 佐藤マリオ理事長は「病院で働いている皆さんにも来て頂きました」と別棟講堂に駆けつけた同院理事やマネージャーを紹介し、「毎日当院で頑張っている医師、看護師の皆さんの疲労を和らげるための寄付をして頂いて心から感謝しております」と自ら日ポ語両方で挨拶した。
 譲渡式の終盤には二宮正人副評議長が登壇し、日本本社の名誉会長である中冨博隆(なかとみひろたか)氏が8月16日に老衰のため亡くなった事をうけ、1分間の黙祷が捧げられた。
 中富名誉会長とも交流が深かった二宮副評議長は、追悼を兼ねて故人とブラジルとの関わりを振り返った。「在鳥栖ブラジル連邦共和国名誉領事館の名誉領事を16年務めた」と強調し、最後に「偉大なブラジルの友です」と締めくくった。
 同社はパンデミックとなって以来「医療関係の方に何か助ける事は出来ないか」と思案した結果、サロンパスの寄付をはじめた。
 寄付は、2020年8月25日にサンパウロ連邦大学医学部付属病院からはじまり、今年5月24日には南大河州ポルトアレグレの公立病院へも寄付した。サンタクルス日本病院は民間病院としては初となる。
 式典では同社や本社の歴史、企業実績の説明もされ、平松社長も「日本ではサロンパスが発売されて今年で87年目。ブラジルに移住された方の中にもサロンパスを持って移住された記録があると聞いております」との関わりに触れた。
 当地では1965年にサロンパス輸入が始まり、1985年にヒサミツ・ファルマセウティカ・ド・ブラジルを聖州に設立。2002年からはマナウスで工場が稼働し、全伯で販売する商品の生産が行われている。

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