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県連=先人の苦労を忘れずに=先没者慰霊碑で追悼法要

2007年6月17日付け

 ブラジル日本都道府県人会連合会(松尾治会長)の先駆者追悼法要が、十八日午前十時半からサンパウロ市イビラプエラ公園の開拓先没者慰霊碑前で行われた。
 西林万寿夫在サンパウロ総領事夫妻、上原幸啓文協会長、野末雅彦JICAブラジル事務所サンパウロ支所次長、西谷博県連顧問、各県人会会長ら、日系団体関係者約百人が出席した。
 慰霊碑前には、各県人会の先没者名の記した過去帳二十八冊が並べられ、ブラジル日本人移民百周年記念協会の献花が置かれた。
 法要はブラジル仏教連合会の六宗派の合同により執り行われた。
 松尾県連会長は慰霊碑前で一礼後「移民開始から、九十九年目。開拓者の方々の苦労と感謝の気持ちを忘れてはならない日。我々は、日本文化・習慣を今後とも守らなくては」とあいさつした。
 八人の僧侶が読経をする中、参列者たちが二列に並び、焼香。順番を待つ参列者たちは、持参した数珠を携え、目を瞑りながら手を合せていた。
 焼香後、ブラジル仏教連合会前会長の佐々木陽明浄土宗南米開教総監は「この慰霊碑前で参拝したことは、ブラジル全土の散らばった、開拓者の魂を参拝したことと一緒の意味。先人の苦労と清らかな心の感謝を、日本人として胸に刻んでおいて下さい」と述べた。
 参拝したリベルダーデ在住の石川京子さん(78)は「ブラジル日本人移民九十九年目の今年、ご先祖様の築きあげたものを、私たちが続けていかなくてはならない」と話した。
 去年同様に今回の法要で、文協前から無料送迎バス二台を準備。約七十人が集まった。

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