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日本祭=被爆者の声伝えたい=長崎から高校生の森さん

2007年7月24日付け

 高校生一万人署名活動実行委員主催の署名活動が、「フェスティバル・ド・ジャポン(日本祭)」の展示会場内に設置されていた在ブラジル原爆被爆者協会のブースで署名活動が行なわれていた。
 今回日本から訪れていたのは長崎県立諫早高等学校三年生の森麻衣子さん(18)。今月十八日に着伯し、地元高校生との交流や被爆者体験談の話、署名活動を行なって今月二十四日に離伯する。
 森さんは「ブラジルの人たちは温かく迎えてくれた」と感想を述べつつ、「ブラジルにも被爆者がいる。その声を伝えていきたい」と核兵器の廃絶に向けた思いを話した。
 金曜日と土曜日の二日間で、約六千人の署名をもらったのだが、「一万人は少し難しいかも」と森さんは残念そうな表情で呟くように話した。
 同ブース内には原爆被害の様子や実際に被爆をした人たちの写真などが展示されていて、見入る来場者が多くいた。
 署名した来場者には平和の象徴である手製の折鶴を手渡し、署名への感謝の意を表していた。
 また、同署名活動には高校生平和大使としてブラジルから初めて選ばれた、藤川優美子さん(15、日系三世、リオ在)と、マルセロ・ドス・サントス・クレメルさん(15、サンパウロ市在)の二人の姿もあった。
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 高校生一万人署名活動はインド・パキスタン沖で行なった核実験を契機に発足した団体。核の脅威を少しでも多くの人に伝え、唯一の被爆国として、核の根絶と平和を目標としている団体。高校生が中心となって活動しているが、誰でも参加することがきる。毎年八月半ばに各地で集めた署名を国連に提出している。

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