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日本料理に最適な米=サンパウロ州立農業試験場が開発

4月29日(金)

 サンパウロ州立カンピーナス農業試験場(IAC)がこのたび、寿司など日本料理に最適な国産米を開発し、「たんぼの日」だった三月十七日、そのお披露目式があった。近年ブラジル人の間で日本料理が「定着」。一定の需要が見込めることが開発の背景にはありそうだ。
 IAC400と呼ばれ、米粒の長さは五、六ミリと中型。堅めで粘着性に富み、日本の高級米と比べても遜色のない風味を誇るという。生産性が高いのも特徴で、「ヘクタールあたり五千二百キロの収穫が見込める」(試験場関係者)。
 このタイプの品種は以前日本から輸入され栽培が試みられたが、害虫への抵抗力が弱いうえ、サンパウロ州の気候に適応できなかった。IAC400はそうした欠点を克服。昨年ピンダモンニャンガバの農場で試験的に植えられ、七月末に初収穫が予定されている。ただ、市場に出回るのはまだ先の話になりそうだ。

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