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民族舞踊団「荒馬座」が記念公演=百周年=来年3月、南伯など8カ所=父祖の地の芸能見て

2007年8月15日付け

 日本の民族舞踊団として有名な荒馬座が来年三月にブラジル内で行う「荒馬座ブラジル公演」の日程等が決定した。ブラジル日本移民百周年記念事業の一環として開催するもので、荒馬座に所属する俳優十五人全員がブラジルを訪れ公演する。海外公演で俳優全員が参加するのは異例のこと。それだけ今回の公演に対する力の入れ具合がうかがえる。狩野猛荒馬座代表、澤崎琢磨イグアス太鼓工房代表が案内のために来社。「言葉は必要ない。肌で感じ喜んでもらえるのは間違いないと思います」と意気込みを話した。
 昨年パラグアイで行なわれた七十周年記念事業の時にも荒馬座は公演を行なっている。パラグアイのほか、ブラジル内のサンタカタリーナ州サンジョアキンでも公演を行なった。
 来年のブラジル公演は、移動の時に空港で出会った松尾治百周年執行委員長から、百周年記念事業の一環で公演を行なわないかと打診を受けたことがきっかけ。はじめは立ち話程度だったが、今年に入った頃から本格的に話が進んだ。
 パラグアイ公演の時も文化庁から助成を受けていたため、今回は受けられないだろうと考えていたのだが、「平成十九年度文化庁国際芸術交流支援事業」として認められたことも公演開催の後押しになった。
 荒馬座から二十人、現地の関係者五人の二十五人でパラグアイとブラジル(八カ所)で公演を行なう。大道具等は日本から持ってくるのは困難なため、イグアス太鼓工房が全面的に協力する。
 一公演は六プログラムで二時間ほど。日本各地の民族芸能を主に演じる予定。役者の表情を見て楽しんでほしい、との思いから、だいたい千人から千五百人が入る会場を選んでいる。
 狩野代表は「昨年は冬だったので良かったが、今回は夏のために二時間公演すると汗だくで大変でしょう」と苦笑しつつ、「お客さんが感動するのは間違いない」と胸を張る。
 移動時間や道具の運搬の影響もあって全てバスで移動するスケジュールだという。狩野代表は「移動だけが心配、それ以外は何も心配していない。三世や四世の人たちに両親や祖父母の育った日本の伝統芸能を見せてあげたい」と期待を膨らませ話した。
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 ブラジル内での開催日程は以下の通り。【三月十日】ラーモス日伯文化協会(午後七時)【十二日】サンジョアキン文化体育協会(午後八時)【十五日】ニッポ・カタリネンセ協会(午後八時)【十七日】ジョインビレ日伯文化連盟(午後八時)【十九日】クリチーバ日伯文化連盟(午後八時)【二十一日】イビウーナ文化協会(午後七時)【二十三日】日本文化福祉協会(午後三時)。詳細等は各団体まで。

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