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農拓協=10月に半世紀の節目祝う=『移住青年』参集呼びかけ=傘下25農協のセミナーも

ニッケイ新聞 2007年9月6日付け

 農拓協移住青年の出席呼びかけ――。ブラジル農業拓殖協同組合中央会(以下農拓協、近藤四郎会長)は創立五十周年式典・祝賀会を十月二十七日午後六時から、サンパウロ市リベルダーデ区のニッケイ・パラセホテルで開催する。午後一時からは、傘下二十五農協の代表者らによるセミナーも予定。農拓協を通して移住した『農拓協移住青年』は六七年の受け入れ開始から、約二百五十人を数えており、近藤会長は「半世紀の節目を共に祝いたい」と元移住青年および関係者の出席を広く呼びかけている。
 ブラジルに渡る農業移住者の受け入れ、拓殖事業の企画・実施を目的とした農拓協は、コチア産業組合、スールブラジル農業協同組合、サンパウロ農業協同組合中央会、バンデイランテ産業組合が中核となり、一九五七年十月二十七日に創立総会を開催、安瀬盛次氏(当時南米銀行副頭取)が初代会長に就任している。
 コチアの移住業務移管を受け、六六年に農業青年移住制度を設け、翌年、六十人を受け入れ。
 八一年のJAMIC閉鎖に伴う移住業務の移管、JICA助成金による雇用農自立援助事業の実施などを経て、現在ではJICA主催セミナーへの協力、JICA助成による営農普及事業の実施、JATAK委託による日系農協実態調査を昨年実施している。
 日系唯一の中央会である農拓協は、南米日系連絡協議会を通した農協間のネットワーク構築を今後の課題にしている。
 式典当日に行なわれるセミナーでは、「日系農協のあゆみと課題」を中心に傘下農協の代表者が発表。近藤会長は、「地元でしっかりやっている人はフィロソフィーがあるはず。偉い先生の講演などではなく、自分たちの目線でやりたい」と抱負を話す。
 午後六時から開催される式典・祝賀会への参加は自由。移住青年や関係者の参加を広く呼びかけている。食事の準備の関係もあるため、来月二十三日までに農拓協に連絡が必要。ホテルなどの斡旋も行う。
 なお、傘下団体の活動を紹介する写真の展示や生産物販売なども行う予定。
 近藤会長は「活発に活動してきたとはいえないが、五十年存続してきたのは一つの成果。多くの人に参加してもらいたい」と話している。詳しくは農拓協(電話=11・5572・9157)まで。

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