ニッケイ新聞 2007年9月6日付け
日本唯一の国際交流専門誌、国際交流基金の機関誌『をちこち』(隔月発行)が、日本移民百周年である来年四月号に「ブラジル特集号」を企画している。渡邊直樹編集長が九日に来伯し、サンパウロ市、リオ、ブラジリア、マナウスなどを十日間にわたって取材する。
特集タイトルは「遠くて近いブラジル」。同企画書には「地球の反対側に位置する、距離的にはいちばん遠い、日本とブラジルが、じつは大変に近い関係にあるのです。しかし、地理的な距離の遠さから、まだまだ日本人のブラジルに関する理解も情報もきわめて少ないものにとどまっています」と説明されている。
巻頭特集では、井上章一さん(国際日本文化研究センター)と中牧弘允さん(民族学博物館)の大型対談を予定。サンパウロ市ではサンダルのアバイアーナを国際商品としてヒットさせたことで有名な平田アンジェラさん、今年十周年を迎えたホテルグループの社長・青木智栄子さんらと懇談する。
渡邊さんは東大文学部卒業後、平凡社に入り雑誌『太陽』を編集。退社後、八八年『週刊SPA!』(扶桑社)、九七年『週刊アスキー』(アスキー)などを創刊。〇一年『婦人公論』(中央公論新社)編集長。〇四年に大正大学文学部教授。〇七年から『をちこち』編集長を兼務。