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25万人がブラジル文化堪能=東京=第2回ブラジル・フェスティバル=親伯機運盛り上がる=大物歌手や司会者が訪日

ニッケイ新聞 2007年9月12日付け

 【東京支社長=藤崎康夫】在日ブラジル商業会議所(=CCBJ、川上オズワルド会頭)主催の第二回ブラジル・フェスティバルが八~九日、東京の代々木公園で盛大に開催され、二十五万人(主催者発表)の在日ブラジル人や日本人がつめかけた。今回からグローボTV局が協賛したため、これに合わせてブラジルから大物歌手や有名アナウンサーが訪日するなど、昨年とは比較にならない大きな話題を呼んでいる。
 六日に在日ブラジル大使館で行われた記者会見で、川上会頭はイベントの目的を「日本・ブラジル両国間の友好関係に役立てるため、日本の人たちにもっとブラジル商品や食材、音楽、観光などを通してブラジルという国をもっと理解してもらうことを目的としています」と説明した。後援は在日ブラジル大使館、外務省。日伯交流年の公式行事にも認定されている。
 当日は台風一過の晴れ渡る青空の下、三十度を超える暑さをものともせず、関東地方全域から来場者が集まり、ブラジルの食べ物や飲み物、音楽などを存分に楽しんだ。昨年は来場者一万七千人だったが、IPCサイトの十日付け記事によれば、主催者は約二十五万人(土曜十万人、日曜十五万人)と発表している。
 野外ステージではブラジル音楽が生演奏され、グアラナ清涼飲料はもちろん、シュラスコの肉を焼く煙が立ちこめた。楽器を片手にやってきたブラジル人が踊り出す場面もあり、和やかに交流する姿が見られた。
 在日ブラジル人の姿はわずかで、大半がブラジル文化愛好家の日本人だった。
 ステージでは、在日ブラジル人バンドやカポエイラの演舞、日本人によるブラジル音楽バンドの演奏もあり、盛んに音楽交流が行われた。「バランサ・マス・ノン・カイ」「タマンコ・ブコ」などに加え、一日目の最後には、五百万枚のCDを売り上げるなどバイア州で大人気のバンド「アザ・ジ・アーギア」が出演し華を添えた。
 同バンドのステージには、グローボTV局の有名司会者のセルジーニョ・グロイスマンも訪日して特別出演した。さらに、デカセギを集めて彼の番組『Altas Horas』の収録も行う予定という。
 二日目は「アラストン」「ジラソウ」のほか、とりを務めたのはリオの老舗サンバチームの看板歌手「ネギーニョ・ダ・ベージャ・フロール」だった。主催者発表では、彼のショーだけで二万人がつめかけた。
 九月七日がブラジルの独立記念日にあたることから、最もそれに近い週末に開催された。米国ニューヨーク市内の第四十六大通り(リトル・ブラジル)を中心に二日に行われた「ブラジリアンデー」は今年第二十三回を迎え、百五十万人も集まっていた。
 日本移民百周年を翌年に控え、親伯機運を盛り上げる日本最大規模のブラジル関連イベントとしてさらに注目が集まりそうだ。

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