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ニッケイ新聞 2007年10月10日付け

 先月十九日付けの世界日報紙のコラムで、ロサンゼルスにあるリトル東京のモールや建物が相次いで非日系資本に買収され、日系コミュニティーが揺れていると報じられていた。このコラムでは「日系人の心の故郷の役割を果たしてきた」と同地について形容しており、「レストランでは、日本人ではなく韓国人や中国人などが経営するところが多くなり、客層も非日系が増えてきた」と指摘している。かつて日本人街と呼ばれたサンパウロ市リベルダーデ地区と同じ世相のようだ。ぜひブラジルでは来年の移民百周年をきっかけに盛り返してほしいもの。
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 来年の日本移民百周年を記念して移民の父・上塚周平の伝記を今月ニッケイ新聞社から出版する能美尾透さん。現在は平野植民地などを中心に、マラリアなどで亡くなった日本人初期移民の手記を収集しているそうだ。「移民史の下積みとなっている多くの開拓者の想いを掘り起こしたい」との思いからだという。ぜひそれを題材にした次回作を期待したいところ。

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