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ラ米最大出版社も百周年に=ABRIL社が記念事業=移民の歴史をネットで残す=サイトへ参加呼びかけ=14雑誌で関連特集も

ニッケイ新聞 2007年10月19日付け

 「家族の歴史を記録しませんか」―――。ラテンアメリカ最大の出版社「ABRIL」が来年の百周年に向け、「インターネット」「出版」「イベント」の三部門を柱に独自の記念プロジェクトをすでにスタートさせている。特に力を入れているのが、すでに立ち上げているサイト内(www.100anosjapaobrasil.com.br)のブログだ。家族の歴史や日本文化などをテーマに記入することで誰でも参加することができる画期的な〃移民・日本文化ブログ〃となっている。一連のプロジェクトは〇八年七月に終了するが、このサイトはブラジル日本移民史料館に委譲・管理を打診しており、将来的にデジタル資料としての活用も視野に入れている。
 サイト内には、日系イベントの紹介や移民写真ギャラリー、同社がこれまでに取り上げた日本や日系社会関連の転載記事などがある。
 「このサイトの一番の目玉は、誰でも気軽にブログに参加できることです」と管理者の一人、多田カレンさんは強調する。
 家族の歴史や日本文化などをテーマに写真の掲載、書き込みが可能で、「おじいちゃん、おばあちゃんに話を聞いて、家族の歴史を残してほしい」と参加を呼びかける。
 このブログでは、「ABRIL」が独自に取材したものもあり、柔道家の石井千秋さん、映画監督の山崎千津薫さんのインタビューも掲載、有馬カチア記者は「これからも様々な分野の人を紹介していきたい」と今後の取材にやる気を見せている。
 十八日現在、ブログに参加しているのは、五十一人。インターネット部門の責任者、山口ガブリエラさんは、「多くの雑誌の十一月号で広告を掲載する予定」と話しており、さらなる参加者を募る広報活動にも力を入れる考えだ。
 現在は、ブログ内の記事の県別検索が可能。多田さんは、移住地別や他のキーワ―ドでも検索できるように改良、「情報交換ができるような状態にしたい」とこれからの課題を話す。
 「イベント」部門では、メトロ二駅でのパネル展示がすでに決定しており、経済雑誌「EXAME」主催の三百社を対象にした日伯経済交流フォーラムの実施も企画されている。
 「出版」部門では、「BRAVO!」「CAPRICHO」「CLAUDIA」「CONTIGO!」「EXAME」「VIP」「ナショナル・ジオグラフィック」「PLACAR」「QUATRO・RODAS」「SUPER・INTERESANTE」「VEJA」「VEJA・SAO PAULO」「VIAGEM」「HISTORIA」の十四誌がそれぞれの分野で日本及び移民関連の特集記事を組む予定だ。
 すでに「SUPER・INTERESANTE」は、十月号で「日本のアルバイト状況」をテーマに取り上げ、十一、十二月号でも関連記事を掲載する。
 「QUATRO・RODAS」の観光ガイドブック「BRASIL2008」では、サンパウロ市の観光地区に制定されているリベルダーデ区を二頁にわたって解説している。
 雑誌などの読者数を考えれば、広告効果は図り知れないものになる。百周年に向けたブラジル社会での気運が「ABRIL」社の今回の取り組みにより、高まることが期待されそうだ。

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