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JICA=日系研修の募集開始=海外日系人協会=航空賃など諸経費支給=集団・個別の16コースで

ニッケイ新聞 2007年11月01日付け

 二〇〇八年度のJICA日系研修員の募集が始まった。日本における日系人支援の中核団体である財団法人海外日系人協会(神奈川県横浜市、理事長=塚田千裕)は、これまでもJICAの委託を受け同研修を実施してきている。
 〇八年度においても、集団・個別両コースをあわせ約百二案件がJICAにより採択されたが、そのうち同協会は継承日本語教師研修や日系農協実務者研修など七つの集団研修コース、技術者、研究者、医師などを対象とした九つの個別研修コースを提案、採択されている。それぞれのコースの詳細は同協会のホームページ(www.jadesas.or.jp/kenshu/01jicanikkei.html)で確認できる。
 個別コースがカバーする研修分野は、医学、薬学、農学、工学、物理学、生物学、経済学、心理学など多岐にわたっており、研修希望者の幅広いニーズに対応することが可能となっている。
 本人、研修先、同協会の三者で調整のうえ、研修計画を作成し、JICAに応募する。
 これまでにも、保健医療では、腹腔鏡手術で有名な大分大学、東京大学病院、国立がんセンター等、研究者・技術者では、早稲田大学理工学部建築学科や著名な建築家事務所などで研修実績がある。
 研修期間も三カ月未満の短期コースと四カ月以上の長期コースに分かれており、研修希望者の都合に応じて選択することが可能。
 さらにJICAの日系リーダー事業や同協会が実施している日本財団の制度による奨学生となって研究を続けている人もいる。
 往復の航空賃、生活費、研修実施経費などの諸経費は全てJICAにより支給されるので、日本の大学や研究機関等での研修を希望している者にとって、またとない制度と言えそうだ。
 同協会では「日本で研修を受けることは、単に進んだ技術の修得にとどまらず、JICAが受け入れる他の国の日系研修員との情報交換、ネットワーク作りにも役立つ。また、自身の日系というアイデンティティを見つめ直す機会にもなるのではないか」と、応募を呼びかけている。
 海外日系人協会提案の研修内容に関する問合せは同協会=電話81(日本国番号)・45・211・1783もしくは同663・3258、Eメールはnihongo@jadesas.or.jp(継承日本語教育教師)kenshu@jadesas.or.jp(その他)。
 ブラジル国内の応募書類の提出は十一月三十日までにJICAサンパウロ支所(11・3251・2655)へ必着。住所=Av. Paulista 37- 1°Andar, Conj. 11 Paraiso, Sao Paulo-S.P. BRASIL, CEP. 01311-902

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