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京都が「平和の日」式典に参加=百周年=府知事らの来伯にあわせ=産業フェア―も準備すすむ=来年8月にサンパウロ市で原爆展

ニッケイ新聞 2007年11月23日付け

 広島、長崎両県人会、被爆者協会がサンパウロで行っている平和の日(八月六日)記念式典が、来年九月、原爆被爆者が多い京都も参加して共同で行われることがほぼ決定した。来伯中の京都ブラジル協会(森田嘉一会長)関係者とブラジル側関係団体の協議によるもの。一行は滞在中、同時期に行う計画をしている「二〇〇八年ブラジル日本移民百周年京都文化・産業フェアー」についてもブラジル京都会や京都に本部を置く茶道裏千家ブラジルセンター関係者らと打ち合わせを行い、現段階の決定事項を明らかにした。
 このほど来伯したのは京都ブラジル協会の岡本光幸常任理事と土屋義信・㈱ジェイティービーECセンター所長、小西博・京都府原爆被災者の会事務局長の三人。一行は十四日、大西博巳広島県人会長、中野恵市長崎県人会長、盆子原国彦在ブラジル原爆被爆者協会常任理事と広島県人会館で話し合いを行い、来年の平和の日式典に京都も参加することで合意した。
 サンパウロでの平和の日式典は広島、長崎、沖縄、被爆者協会により実施されている。例年は平和の日(八月六日)前後に行われているが、来年は京都府知事らの来伯の都合上、九月五日に式典を開催してほしいと京都側が提案し、ほぼ同意した。各団体に案件を持ち帰った後、正式決定する見通しだ。
 京都には現在約千人の原爆被爆者が在住していることから、一緒に行われる運びとなった。来年も同様にサンパウロ市議会での式典開催が予定されている。同式典では京都からの参加者が被爆体験を話すことも計画されている。
 この他、来年八月の一カ月間、ブラス区のサンパウロ州移民記念館(旧移民収容所)で広島・長崎市提供資料による原爆展が行われる件について、京都からの関係者が来伯、滞在する九月中旬まで展示を延長する提案も出された。
 一行は十二日に来伯し、岡本常任理事以外は十六日に、同氏は二十九日に離伯する。
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 京都ブラジル協会による「二〇〇八年ブラジル日本移民百周年京都文化・産業フェアー」は、九月五日から七日の三日間、文協ビルを会場に行うことが計画されている。
 現時点では京都に籍を置く会社の紹介や、観光を中心としたパネル展示、ブラジルに進出している企業による展示などを計画中。歌謡ショー、琴・尺八・三味線、着物ショー、同志社OB会コーラス(十九人)などはほぼ決まっている。
 この他、海外挙式サービスなどを行っているワタベウェディング株式会社が、移民で来て結婚式を挙げられなかった夫婦に対して結婚式を挙行する計画もあるという。
 当初の予定では茶道裏千家ブラジルセンターが九月始めの一週間、文協内を全て予約していたが、京都との兼ね合いがあるために、一緒に行う計画にしている。現段階では正確な内容は決っていない。

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