ホーム | コラム | 東西南北 | 東西南北

東西南北

ニッケイ新聞 2007年11月27日付け

 世界的に有名な形成外科医イヴォ・ピタングイ氏が「時とともに学ぶもの」という本を出したとの報。四〇年代にリオの救急病院で働いていたころ、救命だけではなく、患者の自己評価を高めることの必要を感じたという。自分の診療所で、「年をとるとばかげた行動を取るようになる人がいる」という氏。豊胸手術で必要以上に大きな胸にしたがる人など、現実からかけ離れた要求をしてくる人のための治療は手術より精神療法だと。
     ◎
 バイア州のサッカー競技場で競技終了の笛から間もなく観客席が崩れ、二〇メートルの高さから落ちた観客九人が死亡した。二十五日、バイア対ヴィラ・ノヴァの試合は、無得点のまま終了。その時点でバイアチームはセリエBに昇格が決まり、観客は歓喜の中、というのが本来の筋書きだが、選手や監督、観客が会場を立ち去り始めたときに悲劇が起きた。問題の競技場は今月に入り、改修を命じられたばかりだったという。
     ◎
 二十三日未明、南極近海を航行中の豪華客船MSエスプローラー(カナダ船籍)が氷山に衝突し、船体に穴があき、沈没した。観光客九一人、ガイド九人、乗務員五四人が乗っていたが、全員無事に脱出。けが人はなかった。豪華客船による南極近海の旅は近年とみに増加しているという。乗客、乗務員の中にブラジル人は居なかったとのこと。
     ◎ 
 国内では、同じ二十三日にマナウスでの航空機墜落事故。幸い、墜落機の乗員ら四人が怪我をしたが、墜落地点では死傷者なし。また、ミナス州でも同日、強盗がバスを襲い、運転を誤って一〇メートル下の土手に転落。こちらもけが人は出たが、死者はなし。

image_print