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受章は日本人として嬉しい=秋の叙勲=玉置さん=剣道関係者で初

ニッケイ新聞 2007年12月11日付け

 二〇〇七年度秋の外国人叙勲で旭日小綬章を受章した、南米剣道連盟会長の玉置正さん(84、2世)への勲章・勲記伝達式が、七日午後三時からサンパウロ領事館公邸内で行われた。
 上原幸啓文協会長、松尾治県連会長、森口イナシオ援協会長、辰巳ジョー日伯文化連盟理事長ら来賓のほか、知人、友人、剣道関係者ら約三十人が祝福のために駆けつけた。
 受章式では、西林万寿夫サンパウロ総領事から勲記を伝達、続いて喜久子夫人から勲章を胸に付けてもらい、玉置さんは感慨深げな表情を浮かべていた。
 西林総領事は「剣道は武士の魂であり、伝統文化の継承でもあり、尊敬される地位を得ている。そのおかげで外国においての日本の地位が向上している」と受章の評価をした。続いて、児島修徳ブラジル剣道連盟も祝いの言葉を述べた。
 玉置さんは南米剣道連盟の発足に至る歴史を語り、南米地域との関わりや日本との関連などで奮闘したことを話した。「まだまだ社会に貢献できていないが、受章できたことは日本人として嬉しい」と満面の笑みで語った。
 最後には、上原文協会長が乾杯の音頭を取り喜びを分かち合った。
 同連盟専務理事を務める岸川吉朗さんは「玉置さんは非常に温和で努力家。剣道関係者からは初めての受章で嬉しい」と自分のことのように喜びをあらわす。
 約三十年間一緒に剣道を続けてきている山田法夫さん(75、2世、元ブラジル剣道連盟会長)は「剣道は体と心の二つがあり、心のこと教えるのが一番難しい。玉置さんは、心について教えられる素晴らしい人だ」と賛辞を送った。
 玉置さんはプロミッソン生まれで、小さい頃から剣道に親しんできた。サンパウロ大学(USP)の歯学部教授として教鞭をふるう一方、ピラチニンガ文化体育協会やUSPで剣道の指導に当たってきた。
 ブラジル剣道連盟、南米八カ国からなる南米剣道連盟を創設に多大な尽力を尽した。南米剣道連盟の会長を創設以来歴任。ブラジルや他の南米諸国地域セミナーなどを行い剣道の普及に寄与している。

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