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福岡県人会=すでに会長候補選出済み=県連執行部は要請見合わせ

ニッケイ新聞 2008年1月29日付け

 【既報関連】松尾治県連会長の去就問題について、県連執行部が福岡県人会関係者と会合をもち松尾会長続投を要請すると報じたが(二十五日付け本面)、二十三日夜に福田康雄県連副会長が同県人会の中村勲顧問と電話で話し、「今要請しても内部をかき乱すだけ」として会合が見合わせられていたことが分かった。松尾氏の県人会長辞任に関しては、二月三日に行われる同県人会定期総会の結果を見守ることになる。
 中村顧問は本紙の電話取材に対して、次のように松尾会長辞任宣言にいたる経過を語った。
 昨年十一月頃に母県から同県人会に百周年に関しての問い合わせがあった。会長が決定しない限り返答できないため、副会長から松尾会長に事態を報告。松尾会長から「私がやっているから大丈夫」との返答を受けたが、母県からはいくら待っても連絡がないと連絡が入った。
 副会長は松尾会長に対して「代行」を要請したが、松尾会長は首を縦に振らなかった。会長不在のため、色々と事項が先送りになり何も決らない状態が続いたことから、この副会長が辞表を提出。
 中村顧問は松尾会長に「副会長に代行を頼んで、県人会をまかしたら良いのではないか」と提案したが、この時も、首を縦には振らなかったという。
 一方、松尾会長は代行の申し入れに対して県人会、県連の両方に「休暇届を提出したのだが、受理されなかった」と、拒否されたことを強調。
 そして十三日に行われた同県人会の臨時理事会で、松尾会長が辞意を表明。「現在のままの執行部を続けるなら私も続ける、と問いかけたときに全員が賛成してくれなかった」とその理由を説明していたが、中村顧問は「内部から松尾さんに対する反対の声はなかった。みんなは当然続投だと思っていたし…」と話した。この返答について松尾会長は「反対者はいた」と強い口調で述べ「賛成とか反対とかじゃなくて時間的に無理だ」と辞意表明理由を説明。
 県連の臨時執行部会を経て二十六日に網野弥太郎県連顧問から「話し合いをしたい」と頼まれたが「何も言えないし、言うこともない。会長と直接話してください」と中村顧問は断っている。
 「自ら辞意を表明しているために、次期候補をすでに立てている」と中村顧問は続け、「すでに松尾会長と新候補が話をして、松尾会長は『できる限りの協力はする』と約束している」と現状を語った。
 しかし、「ほぼ新会長は決っているが、福岡の定款では(総会)当日までシャッパの受付が可能だから、当日になってみないと分からない」と含みを持たせた。

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