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東西南北

ニッケイ新聞 2008年2月7日付け

 カーニバルの交通事故はつきもののようだが、命に関わる事件も続いた。二日夜サンパウロ市北部で起きた七六歳の婦人殺害は現在も捜査中だが、第一容疑者は、養子として育てられていた三一歳の男性。暴行などで病院に収容されていたが、カーニバルを家族で過ごせるようにと外泊許可が出たことが仇となった。発見時、容疑者は一階のソファーで意識不明になっており、傍には黒帯の薬の箱。殺害された養母は、腹部に六カ所の刺し傷と首を絞めた跡があったという。外泊には家族の同意もあったという。
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 サンパウロ州サンミゲル・アルカンジョでは三日未明、へその緒もついた新生児が、Tシャツとタオルに巻かれて家の前に置き去りにされているのに気づいた教師が警察に通報し、病院に収容された。また、同じくサンパウロ州イタチバの高速道路わきで四日午前、血で汚れたタオルにくるまれた新生児が置き去りにされていたのが発見された。通りがかりの運転手が不審に思って確認し、警察に通報したもの。どちらも母親は特定されていない。
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 五日にリオ州イタイパヴァの水害の視察に出向いたリオ州知事は、三〇〇万レアルの資金援助を決めたが、リオ市では家屋倒壊で一人死亡、三人ケガ、ミナス州でも洪水が起こり二人が死亡し、一人が行方不明など、各地で水害の報告が出ている。天気はいまだ不安定な様子。復旧作業も困難が予想される。
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 カーニバルの時期が早かったため、経済効果が薄かったという声があるが、サルバドールでは、カーニバル後も観光客をつなぎとめようと有名人らも招いて文化紹介のプログラムを展開。カーニバルを三月に固定という案もあるがどうなるか。

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