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栃木県人会=総会に若者ら120人集まる=二世会長を支える一世陣

ニッケイ新聞 2008年2月9日付け

 在伯栃木県人会(横田啓会長)の定期総会が二十七日午前、サンパウロ市内の同会館で行われ、多くの若者を含め百二十人以上が集まり、創立五十周年記念式典に向けて決意を新たにするとともに、坂本アウグスト新会長の再選を祝った。
 同県人会の特徴は、九四年に就任した初の二世会長、小口進さん以来、ずっと一世と二世が協力した体制を続けている点。
 次に坂田正雄さん(二世)が二年間、坂本アウグストさん(二世)が四年間、横田会長が四年間つとめ、その間、一世は副会長として脇を固め、県庁とのやり取りなどを担当し、役割分担をしながら会全体を盛り上げてきた。また、歴代の二世会長の大半が留学生経験者だ。
 八四年に婦人部を創立してから二十年間、婦人部長を務めてきた永田美知子副会長も「やっぱり二世会長と一世が力を合わせてやってきたことが、総会にこんなに若い人が集まる理由じゃないかな」という。
 総会では吉田繁さんの司会で、〇七年事業経過報告、〇八年事業計画発表、〇七年会計報告、〇八年予算案発表が行われ、すんなり承認された。〇七年の総支出は一九万八六八四レアル、総収入は一〇万九一八三レアルで、差額の約九万レアルは〇八年会計に繰り越された。なお年会費は四十レアル。
 会長改選では、坂本さんを新会長に推す声が複数だされ、拍手で承認された。就任のあいさつで、「日本との絆は絶対に切らしてはいけない。思い出に残る素晴らしい五十周年記念式典にしたい」との抱負を述べた。同式典は六月二十二日に予定されており、県知事を先頭に、慶祝団四十人が出席する予定だという。
 現在の会員は二百六十人で、亡くなる人と新会員の数がほぼ均衡している。
 正午過ぎから新年会となり、あいさつにたった真藤浩子婦人部長は「海を渡って百周年の踊りを毎週練習して、百周年祭典に向けて婦人部全体でがんばっている。みんなで百年祭をもりあげよう」と呼びかけた。横田エンリッケ・ヒロシ青年部長も「県人会は一つの大きな家族」とさらなる若者の団結を謳った。
 最後に会員代表、あと数日で九十三歳となる大橋博史さんが壇上に立ち、「来年のお正月にもみなさんの顔が見たい」と元気な声をあげた。
 仕出しを取る列にはまず高齢者が並び、最後に若者が取りに行くなどの気遣いもあり、なごやかな雰囲気の中で楽しく歓談した。

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