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東西南北

ニッケイ新聞 2008年3月25日付け

 リオ州のデング熱流行について、子供の死亡報告が多いことが懸念されているが、一部には、普通の風邪と誤診されたことで処置が遅れ、死亡した例もある。医者の診察眼の確かさが命を救うことを教えてくれる話だが、出血性のデング熱の場合、血小板の不足も死亡者数増加にからんでおり、リオ州では献血の呼びかけも盛んにされている。市、州、連邦各政府の連携プレーが必要だ。
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 二十一日にサンパウロ市から八〇キロ余り離れたイタチバ市で、一トン以上のコカインが押収された。逮捕されたのはスリナム人二人とサンパウロ市イタケーラ在住のブラジル人一人。サントス港からヨーロッパに輸出するつもりだったという。このブラジル人は二十二日午後、サンパウロ市内の独房で倒れているところを発見されたが、死亡。首筋に三カ所の切り傷があり、傍に食事用のプラスチックのナイフが落ちていた。警察は自殺とみている。
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 聖週間には、劇やミサなど、様々な行事が行われたが、キリストを裏切ったイスカリオテのユダに見立てて作った人形をたたいたり蹴飛ばしたりというのは、土曜日の行事。各地で各様の人形が作られたようだが、政治家の顔を描いて、袋叩きにしたりすることも多い。リオでは、デング熱の流行を防げなかった市長の人形もあったとか。また、復活祭商戦ではチョコレートなどの売れ行きが好調で、平均して一人三個の卵をもらった計算になるとも。
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 雨などで連休帰りも渋滞だった街道。連休中も国道沿いでは店の住所を変更して酒を売るなど、ブラジルのジェイチーニョは健在。二十二日夜にはミナス州道で二台の車の事故。九人死亡、四人がケガとの報告だが、全国の事故集計は出ていない。

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