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東西南北

ニッケイ新聞 2008年3月29日付け

 サンパウロ州カンピーナス市で二十四日、サンタンデール銀行に男女二人組みの強盗が入り、現金引き出し機から二万三二五〇レアル、窓口から一二一五レアルを持ち去った。警備員を縛り上げ、三八口径のカリブリ銃も奪っていったという強盗の武器は、何と、血の入った注射器。エイズのヴィールスに感染した血だと脅し、警備員や職員を制圧した例は初めて。
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 エイズ、黄熱病、デング熱はみな感染するが、リオ市長は、ブラジルのデング熱は気候などの条件からいっても一般的な感染症の一つで、全国的な対策をとらない保健省に責任ありと批判。全国では十三州で患者が減っているが、一方では、七州都を含む三十の自治体で流行の危険性あり。リオ州では、月曜日から軍の協力でデング熱患者専用の病院などを設置というが、市、州、国の無策の招いた結果と、三政府を相手にデング熱で死亡した人一人に付き三十万レアルの賠償金請求という話も起きてきている。
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 伯字紙に大写しの写真が出ているのは、ヅットラ街道アパレシーダ付近で起きたバスの事故。三十七人を乗せ、エスピリト・サント州からサンパウロ市に向かっていたところ、前をふさぐ形で入ってきたトラックを避けようとして路肩を割り、横転。少なくとも八人が死亡し、二十六人がケガをした。
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 サンパウロ州サンジョゼ・ド・リオ・プレット市で二十六日にスリに襲われた行商人は、十七歳で視力を失ったが大胆不敵。ズボンのベルトにはめて歩いていた携帯電話を盗もうとした犯人の腕にしがみつき、五分後には制圧。逃げることも出来ず警察に連行されたスリは、犯行を否定したが、途中で下着の中に隠した携帯が鳴り、御用となった。

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