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大耳小耳

ニッケイ新聞 2008年4月1日付け

 日本移民史と重なりながらブラジルでの歴史を刻んできた本門佛立宗。現在は日本から教務(僧侶)を派遣することはなく、全伯十七人の教務全員がブラジル人、うち八人が非日系だ。信者も全体の二割が非日系、中でもクリチーバでは日系の信者はほとんどいないという。お経も日本語とポルトガル語の〃混合〃。百年の長さを感じさせる。
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 海外交流審議会の答申では一行も触れられていない日系社会…。百周年を記念してサンパウロ州政府がVIVA JAPAOという公教育プログラムを実施しているが、外国の予算で日本文化を普及してくれている自治体が一体、世界にどれだけあるのだろうか。日系社会なくして、そのような州政府の取り組みもなかったはずだ。世界は地域ごとに特色があるのは当然であり、ブラジルにおいては「日本語文化圏」という存在を核にして日本語や文化の普及を図る取り組みがあっても良いのでは。
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 三月二十八日まで行われた日伯交流年少年サッカー大会には、以前にロビーニョ(レアル・マドリード)やカカ(ACミラン)などの有名選手が出場し、大活躍している。日本側からは「過去の参加者で、現在輝いている選手はいないね」と柴田勗さんは残念そうな様子。現在、ブラジルに留学などしていて輝いている選手は、A代表の背番号十を背負っている山瀬功治選手(横浜F・マリノス)。アルモニア学園に留学していた。日本側の参加者から、将来のスター選手がでてきてほしいものだ。

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