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宮城県人会百周年記念旅行=SC州で日本人の軌跡を実感 《連載1》サンジョアキン=「リンゴの里」はいま=品種改良に力を注ぐ

ニッケイ新聞 2008年4月2日付け

 一八〇三年に日本人として初めてブラジルの地を踏んだ、宮城県出身の四人。宮城県人会(中沢宏一会長)では日本移民百周年などを記念して、その足跡を辿る旅を三月二十日から二十五日まで実施した。最初の日本人が訪れたサンタカタリーナ州フロリアノポリスで四人を顕彰したほか、サンジョアキン、イタジャイを訪問、各地で日系団体と交流を深めた。(坂上貴信記者)
 三月二十日午後七時、参加者約四十人を乗せたバスが、リベルダーデ広場を出発し、サンジョアキン市に向かった。参加者の半分ほどが同県人会関係者。バスに揺られること約十六時間、最初の目的地EPAGRI(サンタカタリーナ州農牧研究普及公社)に到着した。
 EPAGRIでは、サンジョアキン文化体育協会(清水信良会長)やサンジョ組合(佐藤ラウル会長)の関係者数名が一行を出迎えてくれた。
 リンゴ農園を経営している平上文雄さんの説明によると、EPAGRIでは、約三〇ヘクタールの敷地で栽培技術、品種改良、貯蔵方法などの研究を行っている。数年前までは、JICA(国際協力機構)から研究者が数人派遣されており、日本の技術を教えていた。近年は、派遣が途絶えたために、日系人農家が足を運ぶことが少なくなってきているという。
 黒い斑点ができるリンゴ黒星病を防ぐことに対して一番力を注いでいる。同地では、黒星から守るために、ガラ(ニュージーランド産)を中心とした「ジョアキーナ」、フジ(日本産)を中心とした「カタリーナ」を生み出している。
 サンジョアキンは海抜千三百八十メートルの高地で、石ばかりだったために、農業には適さない場所だった。しかし、リンゴの草分け六人(平上文雄、平上博康、西森大光、清水龍次郎、細井健志、大光秀雄)の尽力によりリンゴ栽培が始まり、現在では「リンゴの里」と呼ばれるまでに発展した。
 同市内でのリンゴ収穫量は年間約百二十万トン。日系人農家は、約千二百ヘクタールの農場を所有している。
 国外への輸出は、最近は値段の関係などもあってほとんど行われていないという。またスモモやキュウイ、葡萄なども栽培しているが、霜が降りると栽培できないので基本的にはリンゴが主流になっている。
 関係者によると、今年のリンゴは「収穫量も甘さも平均的」と評価する。
 足早にEPAGRIの施設を見学し終えて、昼食を取るためにレストランに移動した。(つづく)

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