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コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2008年4月4日付け

 日伯両政府で行なう第三国協力事業で、アフリカのポルトガル語圏に派遣された日系三世の女性と話す機会を得た。
 日系人の存在を知らない現地人に「ポルトガル語が上手いね」と〃日本人として〃誉められた、と苦笑するのを聞き、以前取材したエスコテイロ(ボーイスカウト)のことを思い出した。
 日系家庭の教育への関心の深さがその理由だというのだが、世界大会に参加するブラジル代表の八割が日系人。
 他国のエスコテイロと行なう交歓会で不思議がられるため、毎回のように日本移民の歴史を説明したという。
 移民やその子弟がブラジルで百年をかけたように、日系人もまた世界を舞台にその存在感を示していっているのだなあ、と感じ入った。
 一番知られるべき日本でのイメージが変わらないことには歯痒い思いをするばかりだが。(剛)

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