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コラム 樹海

ニッケイ新聞 2008年4月10日付け

 人口比でみると在日ブラジル人と日本人で、検挙率はほとんど変わらない。しかし、マスコミは「外国人の犯罪急増」に焦点をあてた報道ばかりで、日本人との比較はない。外国人だけ扱った記事が次々に出ることによって、まるで「外国人の方が危ない」という印象を誇張するような結果を招いてきている。この扱いは平等といえるのだろうか▼静岡文化芸術大学准教授のイシカワ・エウニセ・アケミさん(二世)が月刊誌『をちこち』四月号(山川出版社)の対談で、「浜松でもブラジル人イコール犯罪者というイメージがつくられている。私が学生といっしょに、警察署からデータをもらって計算してみると、浜松にいる三万人の外国人と日本人との犯罪を犯す割合では、外国人のほうが低いことがわかりました」と紹介されている▼二〇〇七年の統計「来日外国人犯罪の検挙状況(警察庁)」の数字を元に編集部で計算したところ、日本人人口、在日ブラジル人人口それぞれ十万人あたりの検挙率は二八四人、二九七人となり、大差ない数字となった▼ちなみに、犯罪発生件数で考えたとき、ブラジル側日系社会だけの数字がもしあれば、おそらく日本人一般の数字より低いかもしれない▼警察庁統計によれば、ブラジル国籍の国外逃亡被疑者は九四人だが、日本人(一五二人)の方がはるかに多い。昨年中に八八人が検挙されたうち四八人、半数以上は日本人▼とかくブラジル人などの国外犯処罰に注目が集まる風潮があるが、同じように日本人の国外逃亡犯の逮捕・処罰もクローズアップされないと平等とはいえないだろう。(深)

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