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母国の〃英雄〃たちと乱取り=群馬県太田市=デカセギ子弟らの柔道教室

ニッケイ新聞 2008年4月12日付け

 八月の北京オリンピックに向けて、日本で強化合宿していたブラジル柔道代表選手が先月三十日、群馬県太田市武道館で開かれたデカセギ子弟らの柔道教室に参加し、演舞・指導をおこなった。群馬県警が主催する柔道教室に通う六十人以上の子どもたちが参加、母国のヒーローに乱取りを挑み、汗を流して交流を深めた。
 この練習は、デカセギ子弟の犯罪問題に憂慮していた全伯講道館柔道有段者会の元常任理事・浅賀健一氏(元新日本製鉄南米事務所代表)の働きかけで実現。ブラジル柔道連盟や同有段者会関係者の協力を得た。
 指導したのは、チアゴ・カミロ選手(シドニー五輪銀・〇七年世界選手権金)、ジョアン・デリー選手(〇五年・〇七年世界選手権金)、元デカセギ日系子弟のダニエリ・ユリ選手(〇七年パンアメリカン選手権銀・〇八年パリ国際選手権七位)、エジナンシ・シルバ選手(九七年・〇三年世界選手権銅・〇七年パン同金)。ネイ・ウィルソン監督はじめ、男子チームの篠原ルイスコーチ、女子チームのロジクレイア・カンポスコーチも参加した。
 群馬県警では、外国人共生対策の一環として、昨年五月から国際少年柔道教室「GPIキッズ柔道スクール」を大田・大泉警察署で開校。現在、五カ国七十人以上の児童が毎週稽古に励んでいる。子ども達は元気よく、あいさつをかわし、道場の清掃から始まる練習に真剣に取り組んでいるという。
 折田康徳同県警本部長は、「世界で優秀な成績をおさめられている母国の英雄の激励と指導を頂く機会に恵まれたことは、柔道教室に参加する多くのブラジル人児童にとってはまさに夢の実現。青少年の健全育成にも大きく貢献するものです」と感謝。
 全伯講道館柔道有段者会の岡野脩平会長は「柔道を通じた青少年の教育に貢献できるのはまさに我々の目的。大変喜ばしいことです」と話している。
 ブラジル代表選手らは、先月二十四日から東海大学や国士舘大学で二週間にわたり強化合宿を実施した。教室の模様はNHKでも放送された。

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