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南マ州ドウラードス=100周年記念式典=盛況、約千700人が参加=200周年に向け前進を誓う=養国の温情に感謝忘れず

ニッケイ新聞 2008年6月20日付け

 【ドウラードス発、坂上貴信記者】南マットグロッソ州のドウラードス市近郊の十七団体が組織する南麻州日伯文化連合会(小野享右会長)。十五日午前から、ブラジル日本移民百周年を記念した式典が、ドウラードス日伯文化協会会館で行われ、約千七百人が参加した。百周年を記念した慰霊ミサのほかに、来賓、高齢者、会員の表彰が、それぞれ行われた。小野会長はあいさつの中で「今年、日本移民は百周年を迎えた。百周年を一里塚としてがんばっていきたい」と述べた。
 開会と同時に、日伯両国旗、ドウラードス市旗を持った人が入場。続いて、ドン・レドビーノ司教による慰霊ミサ。ドン司教は説教の中で「ブラジルの日本移民は、我々にとって重要な存在」と日本移民を称えた。
 その後、小野会長による追悼の辞が読み上げられ、出席者たちは聖歌が流れるなか、一人一人焼香を行った。
 引き続き行われた式典で、小野会長は日本移民百周年を迎えたことに感激を表しながら「国家の過渡期に日系コロニアが関われることを嬉しく思う。百周年を原点として二百周年に向けて進んでいきたい」と力強く、格調高くあいさつした。
 その他、ムエイロ・ザウイチ南マ州副知事、ジョゼ・ラエルテ・セシリオ・テティラ・ドウラードス市長たちもあいつに立った。
 来賓と同連合会に寄与した関係者の表彰が行われ、一人一人に記念の賞状が手渡された。また、八十五歳以上の高齢者五十六人に対しても賞状が贈られた。
 高齢者を代表して松原隆祐さんは「本日は日系コロニアにとって忘れられない日になるだろう。今日の発展は、温かく受入れてくれたブラジル人の温情によるものだ」とブラジルを称えた。
 被表彰者を代表して元同連合会会長の岩代修さんは「先人たちのおかげで今日の名誉を頂いた。今日の表彰は『もう少しがんばれ』とうながされた言葉と受け止め、日系コロニア、ブラジルに尽くしていきたい」とさらなる意気込みを語った。
 式典後には、懇談昼食会が行われ、関係者は楽しい一時を過した。また、地元日本語学校の生徒たちによるダンスや太鼓などの日本文化の紹介、伊藤カレンさんの歌謡ショーなどもあり、大盛況の内に幕を降ろした。
 高齢者表彰を受けた筒井毅さん(85、岡山)はドウラードス市在住。「表彰されるのは初めてで感無量です」と喜びを噛みしめていた。

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