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コラム 樹海

ニッケイ新聞 2008年7月2日付け

 ニッケイ新聞の読者投稿欄「ぷらっさ」の編集〃舞台裏〃を少し表にしよう。実は、担当者が少し困っている。「私の投稿したのが、まだ出て(掲載されて)いないが、いつ出るのか」という問い合わせが多いからだ。電話だけでなく、直接やって来て、催促する人も少なくない▼自分の書いた原稿に愛着を持っていて、ぜひ活字にしたい、と思うのは当然だし、「ものを書く人」の気持として、よく理解できる。現状をいえば、投稿が多いことに加え、週一回しか掲載ページを割けないので、原稿が山のようになっている。また新人の投稿は歓迎して優先、よほど、文章の体をなしていないもの以外は掲載、という方針なので、その山は一向に減らない。そんな状態で催促されるので、たいへんである。投稿する人はおおむね高齢者である。気が短くなっている▼「ぷらっさ」の門戸が広く開かれていることが知られて、ペンを持つ人が増えた。みたところ、準二世が多いように思う。最近の、投稿者以外の反響をいえば「おおむね良好」というわけにはいかない。はっきり「つまらない」という読者もいる▼「ぷらっさ」に限らず、どのページも記事も、完ぺきにすべての読者から評価されるのは至難であり、ありえない。編集部としては、できるだけ、それに近づけたい、と努力している▼投稿は主として〃随想〃だが、特につまらない、といわれるのは、自慢話と内容が自分の身辺に偏りすぎるものである。この辺留意して書きたい。(神)

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