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コラム 樹海

ニッケイ新聞 2008年7月16日付け

 サンパウロ市内でフマンテ(喫煙者)がますます増えてきているように思う。特に若い女性の〃参入〃がめだつ。とはいっても、確かな数字があるわけではない▼筆者は、朝、徒歩で約二十分余かけて通勤する。途中、たったこれだけの時間の内で、何人ものフマンテとすれ違う。そこで吸いたくもない煙を吸わせられる。煙の源のほうを見ると、若い女性が多いのだ。男性よりも多い▼同僚にタバコの値段を訊いてみると、「国際価格」よりはるかに安い。ブラジル国内でよく売れるのは、大体三レアル(約二百円)くらいのものだそうだ。税金の高い国でこの値段……と少し意外。日本では、小売り値のざっと六〇%が税金といわれ、もっとも人気のある銘柄がいま三百円▼国会議員たちが、増税して国の歳入を増やそうと議論している。国際価格並みの千円に値上げすると、歳入は現在の二兆円から十兆円にハネ上がるという。千円にすると、フマンテの八〇%が禁煙するという試算もあるが、どうだろう。もちろん、業者は猛反対のノロシを上げている。一方で、値上げは脱タバコ社会への有効策だ、という意見もある。嫌煙家は無条件で「いいゾ」と拍手を送りたくなる▼さて、ブラジル。値段を千円クラスにすると、購入代金欲しさの犯罪が増えそうな予感がする。若い女性たちはどうするだろう。出産や育児に悪影響、などといっても耳を傾けない。「美容に悪いゾ」という決定的な証拠が示されない限り、喫煙を止めないかな。(神)

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