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充実した9日間だった=汎米日本語教師が研修

ニッケイ新聞 2008年7月29日付け

 去る十五日に始まった「第二十三回汎米日本語教師合同研修会」(ブラジル日本語センター主催、JICA後援)が二十三日に閉講した。ブラジル国内をはじめ、カナダ、ドミニカ共和国、ペルー、ボリビア、パラグアイ、アルゼンチンから参加した二十八人(うち男子四人)は、修了証書を受け取り、九日間の研修を終えた。
 「内容が濃くて、疲れた」と満足げに話す遠藤花子さん(ベロ・オリゾンテ)は、「教え方だけでなく、教師としてのあり方や役割も学べました」と研修に参加できた喜びを語った。
 初日に「教えるテクニックと、文化にどう興味を持たせるかを学びたい」と抱負を述べた河内チアゴさん(クリチーバ)は、「授業の作り方を学べ、楽しく教え伝えることが大切だと実感しました」と、多くを学んだようだ。
 閉会式では、諸川有朋理事が「人間形成につながる日本語教育を続けていって欲しい」と述べ、千坂平通JICAサンパウロ支所長は「日本語の奥に隠されている日本人の心も伝えて欲しい」と、激励の言葉をかけた。
 研修生代表の挨拶で大久保成子さん(カナダ)は「ここでの出会いを大切にして、日本語教育者のネットワーク作りをし、これからもよりよい教育を心がけてゆきたい」、滝浪晃爾さん(サンパウロ)は「いつかは(研修会の)スタッフとして活躍できるぐらい頑張りたい」と抱負を述べた。
 最後に、佐藤吉洸副理事長は、労いの言葉をかけ、九日間を振り返りながら「皆さんの日本語に対する熱意で寒さも吹き飛んだ。日本文化を伝えるのは日本語である」と、熱意のこもった言葉で参加者を送り出した。
 そして大きな輪になって歌った「また会いましょう」で、感極まって涙を流す参加者に、講師、スタッフが優しく励ましの言葉をかけていた。

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