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寄席ブラジル公演=三笑亭茶楽さんら会見=「良い日本の文化を見せます」=24日、文協で

ニッケイ新聞 2008年8月21日付け

 日本から「寄席ブラジル公演」のために来伯した三笑亭茶楽さん(落語、真打)、林家今丸さん(紙切り)、やなぎ南玉さん(曲独楽)が十八日午後、文協ビルで記者会見を開いた。「日本の伝統芸能の継承者として良いものを見せたい」と意気込みを話し、お手前の芸を披露。会見は笑い声と拍手で溢れた。
 同公演はマリンガ、カンピーナス両文協、カンピーナス大学、ブラジル日本文化福祉協会の共催。国際交流基金舞台芸術課助成事業。
 古典落語を得意とする茶楽さんは、百話のレパートリーを持つそうだが、「話とお客に相性がある。顔を合わせたときの印象で何を話そうか決めるんですよ。二世の方にも分かってもらえるようなものを選ぶつもり」と快活に話した。
 すでに十七日にマリンガ、二十日にカンピーナスで合計三回の公演を終え、茶楽さんは「非常に心配していたが、東京の鈍いお客さんよりも全然反応がいい」と冗談まじりに感想を話した。
 今丸さんはあまり海外でも知られていない紙切りを芸とし、客席からリクエストのあったものを、はさみ一本で見事に形作り、似顔絵も得意とする。「一度見たものは何でも作れる」との言葉通り、会見に出席した高橋ジョー国際交流基金文化芸術事業部長の似顔絵など三作品を披露した。
 南玉さんは、今回ブラジル公演のために小さな普通の駒から特殊な駒までを持ってきており、様々な物の上で駒を転がすという。「懐かしさを感じてくれたんでしょうね。素直な反応がとっても嬉しかった」とマリンガとカンピーナスでの公演を振り返り、「世代を問わず日本を振り返る材料になれればいいかな。そういう役目ができれば。ご祝儀が頂けるのが一番いいけど」と会場を沸かせた。
 サンパウロ公演は、二十四日午後二時からリベルダーデ区の文協小講堂で行なわれる。入場無料。問合わせは文協(11・3208・1755)。

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