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大人気、ちゃんぽん祭り=長崎県人会=自慢のスープに舌鼓

ニッケイ新聞 2008年8月23日付け

 長崎県人会(野口圭三会長)主催のちゃんぽん祭りが十日、サンパウロ市内の同会館で開かれ、終日多くの家族連れで賑わった。父の日と重なり客足が心配されたが、正午過ぎのピーク時には八十席ある会場の座席が埋まるなど、美味しそうに麺をすする客で溢れた。
 開催二日前から、ちゃんぽんの命とも言えるスープをじっくりと仕上げた。豚骨をベースに鶏ガラを少し混ぜており、薄く白く透き通った特製スープ。器が隠れるほどに盛られた具材も太めの特製麺とよく絡んだ。
 大きな中華鍋と百リットル以上の大鍋を並べた調理場では、婦人部のベテラン調理人ら約十人が、うっすらと汗を浮かべながら、ひっきりなしに入る注文を手馴れた様子でさばいた。青年部や男性会員がそれをサポートした。
 野口会長は「手間の割には利益が少ないが、みんなに美味しいと言ってもらえるのが何より」と笑顔。婦人部の一人は、「良い材料をふんだんに使っている。一杯十八レアルはサービス価格のようなもの」と話した。
 初めてちゃんぽんを食べたという安江レジーナさん(二世、61、サンパウロ市在住)夫妻は「とても美味しい。野菜がたくさんあって栄養も良さそうですね」と喜んでいた。
 婦人部員の久能木チエ子さん(75、一世)は「血抜きを徹底した美味しいスープを皆さんに味わってもらえた。これからは県人会伝統の味を若い世代に伝えたい」と意欲的に話していた。

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