ホーム | 日系社会ニュース | 沖縄百周年=カンポ・グランデ=南マ州でも記念式典=副知事ら1千人で祝う

沖縄百周年=カンポ・グランデ=南マ州でも記念式典=副知事ら1千人で祝う

ニッケイ新聞 2008年9月5日付け

 【沖縄タイムス=ブラジル移民取材班】沖縄県と姉妹提携する南マット・グロッソ州の州都カンポ・グランデ市で、八月二十七日、カンポ・グランデ沖縄県人会による「移民百周年記念式典」が市内の催事場で催された。
 多くの沖縄県人が建設に携わり、カンポ・グランデの繁栄を象徴するノロエステ鉄道が通る土地での式典には安里カツ子副知事ら約千人が出席。百年前の笠戸丸移民の苦難に思いをはせるとともに、今後の交流強化を誓った。
 同市には県系人二万人余が生活、二〇〇六年には沖縄そばが「SOBA」として市の文化遺産に指定されたことでも知られる。
 式典でカンポ・グランデ県人会の玉城諚二ジョルゼ会長は、県人会館の整備などに協力した同市や南マット・グロッソ州に謝意を表明。アンドレ・プチネーリ州知事は「州の発展を支えた県系人と今後とも良い関係を築いていきたい」と述べた。
 仲井真弘多知事(安里カツ子副知事代読)は「県系人は幾多の困難を乗り越えブラジル社会の発展に貢献した。海外生活での貴重な体験と知恵を、沖縄とブラジルの友好のために役立ててほしい」と期待した。
 同市で旅行代理店を経営する読谷村出身の一世、新地正喜さん(63)は「先駆者たちの耐え難い苦労、その道のりを考えるとキーブルタッチャーする(毛が逆立つ)ようだ。苦難に耐える教えが、政界や産業界で活躍する県系人を育てたと思う」と喜んだ。
 安里副知事らの一行は八月二十六日に到着。州政府関係者と面談したほか、県系人が経営する大手自動車販売会社を訪ねた。

image_print