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元ビオラ奏者の揮旗さん=「日本文化の魅惑」出版

ニッケイ新聞 2008年9月30日付け

 揮旗俊雄さん(77、二世)が百周年を記念した本「日本文化の魅惑」を先月出版した。すべてポルトガル語で書かれており、ブラジル文化省のルアネー法認可を受けて出版されたもの。写真を使い、「道」を中心に説明している。
 三十五年間、サンパウロ市立劇場でビオラ奏者をしていた揮旗さんが「(日系人を含む)ブラジル人の視点から見た日本文化」にこだわって書いたという同書は、「素晴らしい日本の文化を、より多くのブラジル人に理解してもらい、本物を残したい」という思いが込められている。
 「どの国でも人間の求めるものは同じ。人は平和や美を求め、日本文化は人をそこに導く」と、揮旗さんはその魅力を説明する。
 すでに三千部を出版し、日系団体やサンパウロ大学に寄付などしたそうだ。目標はあと三千部を出版することで、達成できれば全日系団体に寄付できるという。
 揮旗さんは現在、そのための寄付を呼びかけている。二十四日に来社し、「全日系団体に寄付できれば、それだけ多くの人に日本文化を伝えることができる。ぜひ協力してください」と呼びかけた。
 同書はヴィラ・マダレーナ区の「リブラリア・ヴィラ」で、一冊八十レアルで購入可能。問合わせは揮旗さん(電話=11・3256・0508)まで。

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