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元駐墺大使の橋本氏=商議所昼食会で講演

ニッケイ新聞 2008年10月25日付け

 ブラジル日本商工会議所(田中信会頭)は、十日正午からサンパウロ市内のマクソウド・プラザ・ホテルで臨時総会と十月定例昼食会を開催した。約百人が訪れた。
 最初に行われた臨時総会では、会員の入会などの詳細についての定款改正案が満場一致で承認された。その他、二〇〇九・一〇年度の理事五十九社と、正監事・補充監事各三人を選出。不在の続いていた顧問弁護士にジョルジ・ハチヤ・サエキ氏が就任した。
 この日は元オーストリア特命全権大使の橋本宏氏(伊藤忠商事株式会社顧問)が特別講演した。
 橋本氏は六四年に一橋大学法学部を卒業後、外務省に入省し四十年間勤務。今回四度目の来伯で、十五日に行われた六本木男声合唱団公演の実行委員長として訪れた。
 オーストリア大使時代に、同合唱団のウイーン公演に感銘を受けて入団したという。
 「以前訪れたときは、一日何%もアップするハイパーインフレ時代だったから、ブラジルも発展した」と来伯の感想を語った。
 講演ではまた、シンガポール大使として赴任していた時に、大阪商工会議所のミッションで一緒に首相と会談した際にFTA締結を持ちかけられ、締結に至ったエピソードなども紹介。
 最後に、伊藤忠顧問に就任してからは、旧ソ連の国々と関わることがさらに多くなったことを話し「軍事で押さえるだけではうまくいかない。関係国でどのように話し合って対処していくかが難しい状況になっている」と見解を述べ、講演は終了した。

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