ホーム | 日系社会ニュース | 伯三井住友銀がダブル表彰=南大河州=環境ビジネスでの貢献評価=州議会・カシアス市議会から

伯三井住友銀がダブル表彰=南大河州=環境ビジネスでの貢献評価=州議会・カシアス市議会から

ニッケイ新聞 2008年10月29日付け

 リオ・グランデ・ド・スール(南大河)州議会(アルセル・モレイラ議長)はこのほど、「地球環境ビジネス」を進めるブラジル三井住友銀行(窪田敏郎社長)に対して、同州発展に貢献した人物を称える州議会表彰を行なった。二十一日に行なわれた授賞式で窪田社長は喜びを表し、「これからも州政府の皆様と力を併せて南大河州の持続可能な発展に貢献して参ります」と抱負を語った。同日午後には同州カシアス・ド・スール市議会で、同行に市議会表彰が贈られた。
 同行は、京都議定書に基づき〇五年より開始した「排出量取引」において、同州の複数のCDM(クリーン開発メカニズム)プロジェクトから創出された「排出量」を日本の需要者へ紹介、百五十万トンの大口取引をまとめた。
 同取引はブラジルから日本への初めての大口取引であり、中小規模の案件をまとめてパッケージ化したことが新しいビジネスモデルとして賞賛された。また、同行の新しい試みはCSR(企業の社会的責任)分野でも脚光を浴びている。
 授賞式当日には、在ポルト・アレグレ出張駐在官事務所の三浦春吉領事も列席し、「日本の銀行が南大河州でこのような栄誉を百周年の年に与えられることは、一層の日伯関係強化に貢献するもの」と祝辞を述べた。
 続いて窪田社長にモレイラ議長から州議会表彰を授与。窪田社長は「地球環境ビジネスが南大河州の持続可能な発展に貢献し、それが本日のような栄誉を頂戴することになったのは大変光栄なこと」と喜びを表した。その後同社長により、州議会議員を対象に「日伯の経済関係―飛躍する可能性」と題した記念講演が行なわれた。
   ▼   ▼
 窪田社長らは同日午後、同州北部にあるカシアス・ド・スール市議会を訪問。エロイ・フリッツオ議長の進行で同行への市議会表彰の授賞式が行われた。同市は、同行が仲介して日本企業へ排出量を売却した経緯があり「カシアス市の持続可能な発展に多大なる貢献をした日本の銀行」と賞賛された。
 式には、今年八月に来伯した清水エスパルス・ジュニアユースチームと交流試合を行ったジュベントゥーデのジュニア選手たちも列席した。
 二つの授賞式を終えて同行地球環境部の内田肇部長は、「今まで地道に進めてきた〃地球環境ビジネス〃がこのような形でブラジルの皆様に高く賞賛され評価されたことは大変な名誉」と喜びを噛み締めた。

image_print