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雪村・沢・宝塚OG公演「先人に捧ぐ」=「皆さんの前で歌えて嬉しい」=きょう文協で2回公演=雪村さんら出演者が抱負

ニッケイ新聞 2008年11月8日付け

 「ブラジルのみなさんの前で歌えることを大変嬉しく思います。今までとは違った気持ち、とくに親しみを持って歌いたいです」――。美空ひばり、江利チエミとともに〃三人娘〃として人気を呼んだ歌手・女優の雪村いづみさん(71)が六日午後着聖、きょうサンパウロ市文協大講堂で開かれる「雪村いづみVS沢竜二&宝塚OG 汗と感動のグランドステージ」の出演に向けて、記者会見でこう明るくあいさつした。
 「五十五年も歌っているのに来るのが遅くなってごめんなさい」と切り出した雪村さん。南米訪問は初めてで、「いろいろな国を訪れたけど、この歳になって初めて本当に外国に来たという喜びを感じる」と興奮気味。
 ブラジルに向かう飛行機から見た景色に感動したと述べ、「南米の空、大地、川、すべてがモダンな絵を見ているようだった。こちらの人は昔からの知り合いのように接してくれ、とても温かい」と満面の笑みをこぼした。
 三十一年前、雪村さんと日本各地で共演している沢さんは、「ぜひ私達二人のトークを楽しんで欲しい」とアピール。息のあった軽快なやり取りが、きょうの舞台を盛り上げてくれそうだ。
 今回、宝塚OGから四人が出演。月組出身で娘役トップだった麻乃佳代さんは「宝塚の色や華やかさを少しでも味わって頂きたい」とあいさつ。第一部で沢さんの相手役を演じる岡本茉莉さんは「スピーディーな早替りを楽しんでください」と紹介。沢さんとともに三回目の来伯で、「またブラジルに来られて夢のよう」と喜んだ。
 沢さんが「丹下(セツ子)さんに報いる気持ちで、生きている間にはまたブラジルに来たい」と述べたのに続いて、雪村さんも「ブラジルは大変素晴らしい国。ぜひもう一度」と語った。
 ショー第一部は、「大衆演劇 大スペクタクル早替り お里沢市―壷坂霊瞼記より」。第二部コンサート「良き昭和 ひばり・チエミと共に」では、雪村さんが往年の名曲の数々を披露する。第三部ショー「日本の情景 春夏秋冬」では、沢さん、雪村さん、丹下さんほか、宝塚歌劇団が舞台に勢ぞろい。民謡メドレーや同歌劇団の懐かしい歌の数々の合間に、助六太鼓の名調子のリズムが加わる豪華版だ。
 ショーは午前十一時と午後三時から文協大講堂(R.Sao Joaquim,381)で開催。当日の協力券は三十五レアル。

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