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今年もコクエラに里帰り=モジ=ふるさと祭りに3万5千人=木本会長「ブラジル人に感謝」

ニッケイ新聞 2008年11月11日付け

 モジ・ダス・クルーゼス市内の百周年記念イベントの最後を飾る「第十八回ふるさと祭り(田島弘実行委員長)」が八、九の両日、モジ市コクエラ区のコクエラ農事協会(木本照親会長)会館で行われ、二日間で約三万五千人(主催者発表)が訪れた。同協会、モジ文協(中山喜代治会長)の共催。八日午前十時から行われた開会式で木本会長は来場者に感謝を述べながら「温かく日本人を受け入れてくれたブラジルの人たちに感謝をします」と話した。
 ふるさと祭りは同地の農産物収穫を祝う祭りとして始まり、柿祭り、桃祭り、ふるさと祭りと名前を変えてきた。現在の名前には、同地出身の人が、年に一度は地元に戻ってくるようにとの願いが込められている。
 今年は日本移民を温かい心で受け入れてくれたブラジルに対しての感謝を込めて「ありがとうブラジル」をテーマに開催。初日の開会式には市内からたくさんの関係者が来場した。
 最初に関係者がブラジル、サンパウロ州、モジ市の国旗をそれぞれ掲揚。続いて木本会長、紺野豊同協会書記があいさつ、中山会長、ルイス・カルロス・エンリッケ・シェイラサンパウロ州議、飯星ワルテル下議、アントニオ・クコ・ペレイラ同市議会議長らが祝辞を述べた。
 安部順二モジ市長は「コクエラはパウリスターノ、全伯の人たちに対して農業で貢献している」と称え、「モジ市民を代表して今回の祭りの開催に感謝している」と喜びを表した。
 その他、同イベントがブラジル観光省の行事カレンダーに入る調印式や、同協会や安部市長に対しての表彰などが行われた。
 続いて、展示会場前に設置されたテープを関係者一同で外し、華々しく開会。展示会場入り口正面の笠戸丸をイメージした模型を見ながら、会場内に設置されたモジ地域の日系農家による野菜、果物、花、卵などの展示を丁寧に見学していた。
 運動場ではバンド演奏やダンスショー、YOSAKOIソーラン、盆踊りなど様々なイベントが行われた。多くの日本食も販売され、来場者を楽しませた。八日午後九時からは、祭りのメインイベントでもある花火が約十五分にわたり夜空を彩った。
 ビリチーバ・ミリンから来場していた梅田幸治さん(84、和歌山)は毎年参加している。「中堅層の熱意とふるさと祭りに対する思いがにじみ出ている」と今年の祭りの感想を述べた。

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