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コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2008年11月15日付け

 日本の厚生労働省が十一日、在日ブラジル人の十月の求職者が、前月の約一千人に比べ二倍以上に膨れ上がったと発表した。解雇されたデカセギ者らは職安や派遣会社で再就職先を探しているが、デカセギ派遣会社員の話しでは、六月頃からブラジル人の新規求人はぷっつり切れているという。
 この金融危機が日系社会にもたらす影響は深く、さらに拍車がかかるだろう。日系人が多く勤める日産自動車は、国内に二千人いる派遣社員を年内には五百人へと減らすと発表した。日本語の話せない人が多いといわれる日系人の再就職は難しいという。
 デカセギ危機といえるこの状況を、ブラジル日系社会がどう対策し、耐えてゆくのか。百周年の今年、多くの人が日伯間を行き来して友情を育んだ、その真の成果が試されるだろう。日伯団結した移民新世紀を迎えたい。      (親)

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