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コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2008年12月13日付け

 文協が管理する国士舘で、日系農業の最高の栄誉とされる山本喜誉司賞の資料が焼却されていた(本紙七面記事)。聞けば、ブラジル人管理人が処分してしまったとか。高橋一水選考委員長は、「誰にも責任を問えない」と肩を落とすが、あくまでも責任は、文協の管理体制にある。
 その杜撰さから、日系農業の貴重な資料を失ったのはあまりにも惜しい。三月頃に同賞の記念誌が発行予定だが、内容が乏しくなることは、否めない。
 今年は各地で様々な記念誌が発刊され、その編纂に携わった多くの人が資料探しに苦労したようだ。だが、資料が焼却されていたというのは、聞いたことがない。
 文化や日本人の心を残す重要さを認識した百周年。大事なものを残し、伝える作業の重要さを重く認識し、今後の資料管理の体制を見直すきっかけとすべきだ。 (親)

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