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百年祭の折り紙=〃ブラジルの夢〃が完成=ブラジリア=全伯各地に運動ひろげ=集まった折り紙45万個=百周年の最後を飾る

ニッケイ新聞 2008年12月30日付け

 日本移民百周年の記念事業として製作が進められてきた折り紙パネル「ブラジルの夢(Sonho Brasileiro)」がこのほど完成し、十七日、連邦議会の「Espaco do Servidor」で落成式が行われた。九・五メートル×三・五メートルの巨大パネルは、願い事が書き込まれた四十五万個の折り紙を組み合わせて作られたもので、日伯両国旗を象った百周年のロゴマークがデザインされている。同議会スペースに永久展示される予定だ。
 百周年を記念した折り紙キャンペーン「百年祭の折り紙運動」は連邦議会、伯日議員連盟(高山ヒデカズ下院議員)とインスチトゥート・パウロ小林、伯日国際青年会議所が主催し、ウジミナス、レアル銀行、インフラエロ、郵便公社、ブラジル銀行、連邦貯蓄銀行がスポンサーとして後援。
 落成式には伯日議連メンバー、上下両院議長、議員、上田雅三連邦最高裁判事、島内憲大使など両国関係者が出席し、連邦議会の百周年事業の最後を飾るパネルの完成を祝った。
 アルリンド・キナリア下院議長は日本移民と日系人が日伯両国の絆強化に果たした役割を称えるとともに、「日本移民は多民族からなるブラジル社会の形成に貢献した」と称賛。六月に皇太子さまを迎えて開かれた記念議会など、同議連による活動を労った。
 六月四日に連邦議会で、同十七日にはサンパウロ市でも開始式が行われ、サンパウロ州内の州立学校などでも製作。パラナ、ミナス、パラー、アマゾナス、トカンチンス、サンタカタリーナなど全伯各地で運動が展開され、日本、米国、アルゼンチン、韓国など他国からも寄せられた。当初目標にしていた五十万個にはわずかに届かなかったが、最終的に四十五万個が集まった。
 パネル製作にあたったブラジリア在住のアーティスト、ルイザ・クワエさんは、「多くの人に熱意をもってこのプロジェクトに参加してもらい感動した」と話す。同議連メンバーでプロジェクトのコーディネーターを務めたウィリアン・ウー下院議員は、「このパネルには、折り紙に書かれた幾多の人たちの願いが込められている」と述べ、製作チームの努力に感謝を表した。

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