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コラム 樹海

ニッケイ新聞 2009年1月13日付け

 イスラエの国名は、ヘブライ語で「神の戦士」を意味する。エルサレムというユダヤ教、キリスト教とイスラム教の3大聖地を抱え、死海という人も沈まない塩の湖は、海よりも300㍍も低いところにある。南部の遊楽地エーラトは世界で最も透明度が高いとされる紅海に接し海水と戯れる楽園である▼あの忌まわしいホロコーストによって600万人が殺戮されという苦くも辛い艱難を体験をしたユダヤ人は、シオン主義の叫びを強め戦後に独立した新しい国である。周辺をアラブの民に取り囲まれての建国であり、これまでも中東戦争を何回も繰り返し、とりわけパレスチナ人との抗争は絶えない▼あのモーゼのエジプト脱出はBC1300年の頃であり、ローマ帝国によるエルサレム追放が紀元135年とユダヤ人の流浪は続く。今、ユダヤの人たちが、あのカナンの地に深い思いを持つのにも、もっと深い理解を寄せたい。勿論、イスラエル軍のガザ空爆や攻撃は許されない▼イスラム過激派・ハマスのロケット攻撃を非難するイスラエルの主張は認めてもいい。だが、これを理由にしての爆弾と大砲の攻撃は、いささか行き過ぎではないか。あの中東紛争を武力で収拾するのは難しい。アラブはイスラエルの存在を認めないけれども、ここはイスラエルもアラブもパレスチナもお互いの国家を承認する以外に解決の方法はあるまい。安保理の停戦決議やエジプト調停案を協議しているけれども、差し当たりは戦火を止める停戦を実現し、次なる抜本的で本質的な解決を目指して欲しい。    (遯)

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